零は鼻も顎も尖っているけどカッコいい
「その3」で紹介させて頂きたいのは「零」です。黒沢のあとに書くと、尚更カッコいいなというのが最初の印象です。ライバルの「標(しるべ)」もそうなのですが、このお話の主要人物は、自身の頭の良さを人というか全体に使うことが出来る「人間的な魅力」にも溢れているのが特徴だと思います。
ただし、例によって画としては、鼻も顎も尖っています。でも、零は零なのが福本作品の真骨頂というところだと思います。
よく考えられたゲームエピソード
ギャンブルとなっているけれど、零の場合はそのほとんどが「命懸け」のゲームになっています。流行した「脱出ゲーム」ってこれがヒントじゃないの?って思う位の出来だと思っています。
先生は「メーンとなるゲーム(ギャンブル)を考案してから、ストーリーを構成する」とおっしゃっているのを聞いたことがありますが、零はテーマパークのようなところがお話の舞台になっていて、ゲームとゲームの間のお話がほとんどありません。「テンポ良く」ということなのだと思いますが、たしかに読んでいて「このゲームまだやってるんだ」とはならないですね。
「命懸け」と書いたように、スリリングにお話は展開します。キツイ描写は避けていますが、「えっここで」というような驚きの展開が待っています。
唐突な終わりは避けられない
「涯」「黒沢」の記事で不本意な終わり方についてご紹介しました。
この作品は週刊少年マガジンで連載されていました。連載については、週刊漫画誌が一番シビアだと思いますが、こちらも突如「全員どうなったの!?」という終わり方でお話がストップします。先生の事だから続きは用意していたと思うんですよね。発表される機会があったら是非読んでみたいですね。
ただ、「第二部」として続きの世界が描かれています。私は後から読んだので気にはならないですが、当時の人は「再開っていつだよ」ってなったんでしょうね。
第二部ギャン鬼編も素敵なんです
唐突な終わりを迎えることになった本作品ですが、ここまで(コミックス8巻分)は「第一部」ということで、同じ主人公零による第二部があります。こちらも良いエピソードが沢山ありまして、素晴らしい作品です。登場人物もバラエティ豊かですので今後紹介記事を書けたらなと思ってます。
最後におまけですけど、この作品は2018年に日本テレビでドラマ化されています。このブログでは好きなものを紹介することに決めていますので、コメントはここまでです(^^;) 「涯」「黒沢」はまだですかね。黒沢にハマる俳優さんなんて存在するのかな、そんなことを考えると楽しいですね。
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