2時間でKPIを理解するぞ!

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「KPIを設定せよ」と言われたが・・・

KPIはビジネス用語ですが、その言葉が使われ始めてから結構な年数が立ちますが、

「何だそれ、儲かるのか?役に立つのか?」

と半信半疑だったり、あるいは、理解したフリをしているうちに、いよいよ自分もそこから逃げられない立場になった方なんかもいらっしゃるのではないでしょうか?

私もそうです(両方とも当てはまります)。

今回は、堀内智彦さんが書かれた「2時間でわかる図解KPIマネジメント入門」をもとに、KPIとは何か
テーマ設定、測定、改善のポイントを一緒に学びましょう

タイトルには「2時間でわかる」とありますが、とても合理的で読みやすい本でした。
少なくとも2時間で「読む」ことは出来ますし、そこから有益な情報も得られます。

この記事では、私が「特に読んで良かった」と思う箇所を抜き出して整理してみますね。

はじめに、「KPIとは何か」言葉の定義をしましょう

KPIとKGIは混同しやすいけど違う

私が「理解したフリ」と書いたのは、この「KGIと勘違いしている人をよく見かける」からです。

KPI…目標達成度を測るためのプロセスないし結果の指標

KGI…経営目標が達成されているか数値で計測できる指標

KPIはプロセスで、KGIはゴール

KPIはキーパフォーマンスインディケーター(重要業績指標)の略。経営目標を達成するためのプロセスであり、クリアできているか、数値で計測できる指標です。

対してKGIはキーゴールインディケーター(重要目標達成指標)の略。経営目標が達成されているかどうか数値で計測できる指標のことを言います。

KGIは、株主・投資家目線で見た結果目標と考えると分かりやすいです。

KPIは、経営者・経営管理者から見た結果およびプロセス目標と考えると分かりやすいです。

KPIは目標管理と同じ。業績の達成と整合性があり、予算管理に裏打ちされる必要があります。

KPIを設定する目的は、

全社員が経営目標を共有して業績回復に努める

ことにあります。

KPIを設定する際のポイントを学びましょう

おさえておくべきポイント 

結果目標とプロセス目標が含まれていること。
定量的であること。

その目標を達成すると業績が向上する!

かどうかチェックすれば、良いKPI設定になっているか判断できます。

★ここで管理会計の話も少し…

KPIは「数値化」にこだわる必要があります。
数値化するためには、管理会計の「限界利益」という考え方だけは抑えておきたいです。
これ以上難しい話をするつもりはありませんが、

限界利益=売上‐変動費=固定費(人件費+物件費)+営業利益

企業活動は、この全てで表すことが出来ますから、KPIは、この項目のいずれかに関連する「数値」を設定していくわけです。

この本の著者は、企業が続いていくためには、

人件費投資効率 限界利益÷人件費>200%

をキープしていかねばならないと主張しています。この主張の是非はともかく、利益と人件費の関係は、KPI設定において非常に重要です。

人件費コストは、大雑把ではありますが
「1秒=1円」
と考えれば、的外れになりません。

会計の話はここまでにして、目標設定に戻りましょう

目標は、定量化が必要です。
定量化とは、数値であらわされ、等号不等号の判定基準があることがポイントになります。

全てのテーマは数値化できる。

「この業務は数値化できないな」と思わなくて大丈夫です。
基準(チェックポイント)を設けて、判定(点数をつける)。
これにより、「難しいな」と思ったことも定量化できます。
チェックリストの達成が目標の達成につながることが大切です。

月次の定量化をすれば、改善につながる。

毎月集計、評価を行いましょう。

さきほど前置きしましたが、KPIのテーマは管理会計と連動します。

売上、変動費、限界利益、固定費(人件費、物件費)、営業利益という結果数値に必ず連動することを覚えておきましょう。

各項目は、以下のように分解できますし、さらに細分化していくことが出来ますね。
売上=単価、客数。
変動費=製品仕入れ、外注費、材料費、部品費。
固定費=物件費、人件費。
物件費=製造経費、償却費、工程。
人件費=スキル、稼働時間

結果目標をプロセス目標に分解する

自分が立てたKPIは、日々の計画につながりますか?

「原因分析と改善はどうやって行うか」ですが、

原因分析は4M手法が有効です。4Mとは、材料、設備、人、手順。

原因が人だったらさらに掘り下げをします。
『スキル方程式』というそうですが、知識、技能、コミュニケーションのどこに原因があるか掘り下げれば、改善が行動につながります。

KPIマネジメントを成功させるためには?

KPI設定のポイントを説明しましたが、

「何のためにやっているんだっけ」

って置き去りにされがちです。

まずは目的をもう一度おさらいしましょう

マネジメントの目的
業績を確保し、会社を継続させ、雇用を守ること
顧客満足、成果配分を通じて、社会の公器として貢献すること

とても大事です。色々な企業の色々な目標がありますが、突き詰めるとこの2つになるのではないでしょうか。

次に、成功の7つのステップを記します。

ひと、もの、かねを地盤に据える
全従業員が8S(整理整頓清掃清潔躾整備安全節電節水)を徹底
スキルの方程式の実践 目標を持ち、スキルアップを実践し、プロセスを改善し続ける
顧客満足の三要素(QCD品質コスト納期)を柱に
知識を行動に変え、良質な製品サービスを提供し、顧客満足を獲得し続ける
顧客満足は企業利益をもたらし、その利益は納税配当内部留保決算賞与再投資などの原資になります
継続的改善を繰り返します

KPIテーマ設定のコツをもう一つ。

そのプロセスが、目的か手段か、結果か原因か、両方設定する。

いよいよ本題「間接部門のテーマ設定」

私がこの本を読んだきっかけですが、

「間接部門にKPIって馴染むの?どうやって設定すれば良いの?」

ということです。

間接部門は、直接部門へのサービス提供による支援業務を行います。
直接部門の支援につながるテーマを設定します。

間接部門のテーマ設定のポイントとは?

期待する成果を数値化する
コスト目標を取り入れる
他部署からの要求を入れる

テーマは、リスク管理の観点から、ルーティン業務の中から選ぶのが適当です。

また、スタッフの教育訓練テーマは必須と考えます。

間接部門は、アウトソーシング企業に支払う対価以上の付加価値を稼ぐ必要があります。

ミスゼロが当たり前なので、KPI設定にあたっては、掘り下げが必要です。
「ミスにつながるものは何か」
氷山の下を表現できるように、分解をしていくと、きっと良いテーマが設定できます。

難しいけど、やってみましょうよ!

「正解がある」と思わない。

「ビジネスに正解はない」
なんて言い古された言葉を使うまでもなく、KPIだって、その概念が導入されてから、形を変えながら日本に定着してきたものです。
この本さえ読めば明日からの業務もバッチリ問題なし
では、ありません。

でも、この本は論理的に書かれていて、とても参考になりました。

日々変わっていく社会の中で、ひとつ支えになればと思い、今回の記事にいたしました。
良かったら、実際に本も手にして頂けたら、さらに理解が進むと思います。

「もんた、この本はこう読むと良いと思うぞ」

などなど、ご感想も頂けたら嬉しいです、お待ちしています。

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